「明日死ぬと思って生きなさい
永遠に生きると思って学びなさい」
マハトマ・ガンジーのこの言葉、
ご存知の方はいらっしゃいますか?
人の限りある一生の中で
学び続けることの大切さを説いた名言。
若いときはあんなに感銘を受けたのに、
現在の自分ときたら会社から帰宅してから
寝るまで、大手動画共有サービスを見ながら
「広告をスキップ」を押し続けている
生活しかしていない…。学びはどこへ…。
そもそも、受験勉強がきらいで
もう勉強なんか金輪際したくないって思ってたんだっけ。
うんうん、間違いない。
学ばなくなったのは私のせいじゃない。
たぶん、絶対そう。社会が悪い系のやつだ。
そう思い込もうとしているところに、
受験の向こう側まで考えた「志共育」を実践している
企業と出会えたので、いろいろと質問をしてみました!
<取材先企業『成基』のご紹介>
京都に拠点を置き、幼児教育から大学受験まで幅広い教育サービスを展開する老舗学習塾。集団指導が当たり前だった時代に個別指導の先駆けである「ゴールフリー」を開校するなど独自の視点で子どもたちの成長をサポートしており、自分のありたい姿を設定し、逆算的に志望校を決めていく「志共育」は同社を語る上ではずせない考え方である。子どもたちの意欲を引き出しながら自立を促す指導法を「教育コーチング」として体系化し、「一般社団法人 日本青少年育成協会」にノウハウを提供することで、質の高い教育を全国のあらゆる組織に浸透させている。
お話を伺ったのは…
中西 寿英(なかにし すみえ)さん
新卒として入社し、「ゴールフリー 亀岡教室」の教室長としてキャリアをスタート。複数の教室長を経験し入社6年目にはゴールフリー京都第一エリアのエリア長に、10年目には滋賀第一エリアのエリア塾長に就任し、10教室の運営を任される。その後に退職し、コミュニティカフェの運営や人材派遣会社での勤務を経て、2016年に復帰。人事・採用担当として裏方から会社を支える。趣味は舞台鑑賞で、歌舞伎やミュージカルを楽しむ。
編集者
本日はよろしくお願いいたします。
御社が提唱している志共育という言葉に、
すごく興味がありまして、どのようなことを
されているのか気になっていたんです。
中西さん
興味を持ってくださり、ありがとうございます。
志共育を語る上でまず基本的な考え方を説明しますと
弊社にとって志望校合格は通過点に過ぎません。
編集者
通過点って、かっこいい!
一流アスリートがよく言ってそうなイメージがあります。
中西さん
そうかもしれませんね(笑)
私たちが提供するのは、
効率良く知識をつめこむ場ではなく、
生徒たちの志を引き出すサポートをする場です。
やりたいことを見つけた上で、
それを叶えるための手段である勉強を教える
というイメージが一番近いと思います。
編集者
たしかに動機がないとやらされてる感満載で
勉強がいやになりますもんね。
志というのは、夢と同じ意味なのでしょうか。
中西さん
重なる部分はもちろんあるのですが
夢は個人的な未来への願望を指す言葉で、
志は社会に対してなにを為せるかまで指す言葉。
他者の存在も、言葉も中に含まれているんです。
編集者
思い描いた将来が、人の役にも立つかどうかまで
大事にしているということですね。
中西さん
私たちも最初は「夢」という言葉を使っていたのですが
だれかに貢献できるかという視点まで広げようということで
2000年代後半から「志」に置き換えるようになりました。
編集者
生徒たちの志を引き出すために、
どのようなサポートをしているのですか。
中西さん
面談や日々のコミュニケーションを通して、
将来はどのような人になりたいか、
どのような価値を社会に提供したいかという
生徒の想いを明確にしていき、自分の中で勉強する意味を
見出せるように手助けしています。
その際、「両親が勧めてくれたから」という答えを
避けて、本音で話してもらうように心がけていますね。
面談はとてもなごやか。心をときほぐしながら、注意深く生徒の話に耳を傾けます。
編集者
ああー、幼いときは両親の影響って強烈に受けますよね。
中西さん
保護者の方が教育サービスを利用する目的は
目の前の受験合格や成績向上だけで
あることが多いです。
でも、それはお子様の想いと合致するとは限りません。
現場にいたころは
お子様のやりたいことが別にある場合、
「ひとまず信じて一回やらせてみましょう」と
よくお伝えしていました。
編集者
学歴に対する想いは根深いでしょうね。
中西さん
そもそも、受験合格や成績向上という願いには
実は奥底に別の想いがあると思うんですよ。
編集者
えっ??そうなんですか。
中西さん
子どもに幸せになってほしいという
願いがあると思います。
編集者
偏差値の高い学校→大手企業→幸せな生活
みたいな図式はあるかもしれないですね。
それが一番最初の部分だけ言葉になっていると。
中西さん
結果的にお子様が幸せになるのなら
必ずしも偏差値の高い学校でなくても
いいのではと思っています。
編集者
いい学校に行かなければ、
幸せになれないというのは思い込みですよね。
中西さん
周りの干渉を受けずに
自分の責任で行動することが自信につながるし、
成功体験を通して自分は何かができる人間なんだと
実感してもらうことが幸せへの第一歩につながると思います。
編集者
変な話ですけど、
「受験対策」や「学力向上」のみに
特化していた方がビジネスとしては
やりやすかったのではないですか。
中西さん
『成基』の考え方は、会長の体験が原点にあります。
まだ進学塾である「成基学園」しかなかったころ
塾の勉強についていけない生徒たちが
退塾していくことに心を痛めていたそうです。
編集者
勉強についていけないという理由は
すごく切ないですね。
中西さん
子どもたちの未来をつくる会社なのに、
挫折を味あわせてどうすると自問し、
みんなが同じ目標に向かうことに対する
疑問から個別教育の着想を得たと聞いています。
いまではスタンダードとなった個別教育も、構想段階では周りから相当な反発があったのだとか。
「ゴールフリー」は、生徒2名に対して1名の学生のコーチがついて指導するスタイル。個別に学習カリキュラムを作成するので、自分のペースで学びを深められます。
編集者
既存のサービスでサポートしきれなかった子どもたちを
しっかりとフォローし、自信をつけてほしいという考えから、
個別教育がスタートしたんですね。
中西さん
私たちは学力に加えて、弊社で4Jと呼んでいる
「自尊心」「自負心」「自己肯定感」「自信」
の向上も視野に入れています。
この4要素を高めることで、志望校に合格したあとも
志に向かって自ら学んで実力を伸ばし続ける姿勢が
身に付けられると考えています。
編集者
だれもが自立するための学びを得られる場所を
つくっているわけですか。
中西さん
その意味では、私たちの挑戦に終わりはありません。
個別指導の先駆けである「ゴールフリー」の設立以降も
発達障がいを持つ子どもたちの療育を
目的とした教室「ゴールフリーB5」や2023年からは
不登校の子どもたちに向けて自宅学習が出席扱いになる
オンラインフリースクール「シンガク」を開校しました。
編集者
子どもたちの居場所づくりの輪は
いまも広がっているんですね!
編集者
ひとつ質問があるのですが、
御社の理念のひとつである
「人は月、人は種」という言葉には
どのような意味が込められているのですか。
中西さん
月も種も、人の可能性を表しています。
月は太陽と違って、いつも満月ではないですよね?
編集者
そうですね、満ち欠けがあって
三日月や半月になったりします。
中西さん
でも、月自体はずっと丸いままですよね。
欠けているように見えるのは、
単純に光が当たっていないだけなんです。
私たちはそこも認識した上で
接していこうと考えています。
編集者
見えている部分がすべてではないということですか。
良い言葉だなぁ。
中西さん
種も同じです。種は小さい体の中に
木や花になるためのすべての要素を有しています。
日光や水に変わるような周りの助けさえあれば
すべての人が立派に成長していけると信じています。
編集者
すばらしい!しっかりとした考えのもと
たくさんの子どもたちの成長を促しているんですね。
中西さん
いえ、対象は子どもだけでなく
私たちも含めた大人もです。
HDS(ヒューマン・ドリーム・サポート)セミナーを通して
社員も志共育を学んでいます。
編集者
みなさまも志を持って日々業務に励んでいるわけですね。
中西さん
その通りです。
それぞれの志は、名刺の裏に記載しています。
編集者
あ、たしかに書いていますね。
面白いなぁ。
中西さん
私の場合は、「あの人みたいになりたいと思える大人」を
増やしていくことをひとつの使命としています。
編集者
子どもは大人を見て育つと言いますもんね。
中西さん
大人がつまらなそうにしていたら、
子どもたちが早く社会に出て活躍したいと
思えなくなってしまうじゃないですか。
だから、だれもがあこがれるようなキラキラした大人を
ひとりでも多く増やしたいですね。
編集者
御社と関わる全員が
志の実現に向かって歩きだしているんですね。
中西さん
そこは、弊社だけにとどまりません。
「未来をつくる 人をつくる」という
理念も掲げていますが、これはすべての人が対象です。
一般社団法人日本青少年育成協会が認定する
「教育コーチング」という指導法があるのですが
成基コミュニティグループが築いてきた
ノウハウをもとにしてつくられています。
編集者
教育ビジネスをする上で指導ノウハウは
門外不出のものだと思っていました。
中西さん
弊社は全国展開するつもりはありませんし、
私たちがいいと思ったものが全国に広まることは
むしろうれしいことです。
同業他社はもちろん、学校機関や大手企業、
プロ野球球団まで幅広い業界の方たちに
「教育コーチング」は広まっています。
編集者
もはやスケールが違いますね。
中西さん
地球・国家・地域レベルの様々な課題に対して
「人づくり」という観点から問題解決を図ること。
それが『成基』のグランドミッションです。
編集者
とてつもなく大きな志。
その実現を目指して行動することは
なかなか真似できることではないですね。
あ、ジャケットにつけている社章は
もしかして会社のロゴマークですか?
中西さん
これですか?そうです、弊社のロゴマークで
少し欠けている月を表しているんです。
ちょっと大きいでしょ?すごく目立つんですよ。
レモン農家みたいだなんてみんなで言っています(笑)
編集者
最後に私でもわかるスケールの話を聞けて安心しました(笑)
本日はありがとうございました。
(あとがき)
いかがでしたか?
非常に大きな志を掲げる『成基』で働く人たちは
その実現に向けてがんばられています。
どの方にお話を聞いても楽しそうに語ってくださるので
たくさんの元気をいただきました。
受験対策を超えた教育に携わりたい方にとって
これ以上にない環境が整っていると思います。
幼児教育から大学受験までどのジャンルにも
対応した教育サービスを展開されており、
小中高と『成基』で学んだ生徒が
「ゴールフリー」のコーチとして働いている例もあるそうです。
志共育を通して世の中を良くする企業の
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