毎週金曜日の朝8時15分、横浜市港北区。鶴見川沿いにある公園で、清掃活動に従事する人たちがいる。

 

高品質な配電盤やキュービクルの制作を手掛ける企業、バネックスの社員だ。

 

バネックスは国内の配電盤製造業では珍しく、受注から完成品までをワンストップで請負うことができ、創業47年を迎えた現在も業績を伸ばし続けている優良企業

その社員たちが金曜の朝になると、まるで夏休みの小学生がプールへ向かうような明るさで公園へ向かい、ワイワイと清掃作業を始める。

原則的に悪天候や、気温が30度を超えた日は中止になるが、それ以外で活動を欠かしたことはない。参加は自由だが、毎回35名の社員全員が参加するという。

 

 

 

 

50m四方の公園内を、竹ぼうきを使い隅々まで掃いていく。社員の中にはタオルをねじりハチマキのように頭に巻いて、並々ならぬ意気込みの人もいる。

 

もう一度言うが、時刻は朝の8時15分。もちろん、彼らは始業前なのだ。

 

ここ数年間、毎週継続して続けているからか、目立つようなゴミはほとんどなく、作業は思いのほかスムーズに終了。聞くところによると、この活動が近隣にはよく知られており、今ではほとんどゴミが捨てられることもなくなったそうだ。

 

清掃が終わると社員は会社に戻り、和やかに朝礼を開始する。全員にひと汗かいたあとの清々しさがあり、仕事がはかどりそうな1日のスタートに見えた。

 

 

 

 

バネックスが清掃活動を続ける理由、それは社長の言葉から読み解くことができる。

 

「21世紀を迎えてデジタル化が進んで以降、あらゆるものの価値観が大きく揺らいでいます。その中で唯一不変のもの、それは人がじっくり時間をかけて積み上げる“信頼”ではないでしょうか」

 

つまり

 

「いつの時代も信頼を築くためには、人の手で時間をかけなければいけない。それにはコンピュータの世界のようなショートカットはない

 

社長は清掃活動によって、そういったメッセージを社員に伝えていると感じる。

 

また、社長はこうも言っている。

 

「時代や人が、あらゆるところで本物に気づきはじめています。本物を作り出すこと、それは不器用でも、より良いものを生み出そうとする“誠意”にほかならないと私は考えます」

 

社員たちが毎週汗を流して公園を掃いているのは、地域や社会との信頼を築くため、そしてどんなことも、プロとしてひたむきに取り組むという“誠意”の表れではないだろうか。

 

こうした活動が実を結び、バネックスは2017年に横浜市から「横浜型地域貢献企業 最上位」に認定されている。社員35人の中小企業が最上位に認定されるのは異例のことだ。

 

プロとしての矜持と屈託のない明るさ、そして真摯に清掃活動を続けるモノづくり企業。この会社が地域に愛されている理由は、あの公園の美しさに集約されている。

 

 

 

 

まとめ

地域から愛される企業とはなにか。バネックスはその回答といえる企業のひとつ。
取材中、清掃を始めたときから毎日つけているという日誌を見せてもらいましたが、その日の成果や写真が丁寧にまとめられており、皆さんの思いを垣間見ました。
清掃後、通常業務に戻ってからも社内の雰囲気が非常に明るく、和気あいあいと仕事をしていたことが強く印象に残っています。

 

取材協力:株式会社バネックス

 

バネックスは、横浜市港北区で高品質な配電盤や、キュービクルの一貫生産を手掛ける企業。
創業以来47年にわたり、制御盤や配電盤を納期遅れゼロで作り続けてきました。
通常、複数の企業で行うことが多い鈑金・塗装・電気組立を、ワンストップで受注する一貫生産体制を武器に、毎年成長し続けています。
その高い品質が認められ、2003年にISO9001認証を取得。2017年には横浜型地域貢献企業の最上位に認定されました。

 

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