換気。その重要性は、これまでも知られていたものの、現在ほど注目されたことはなかったのではないでしょうか。一般家庭なら居室や寝室、リビングといったお部屋の窓の開閉で済む換気も、大規模な建築物では、そう簡単にはいきません。今回は、空気の循環を通して、大型施設やショッピングモールなどの快適な環境づくりを支える空調ダクトの世界へご案内。普段なかなか目にしない、目にしても気に留めない空調ダクトを半世紀以上にわたり製造・販売する「高橋縫製株式会社」を訪れました。
お話をうかがったのは…
2007年10月高橋縫製株式会社へ入社し、現在、インターロック班に所属している山本将春さん。ダクトの製造がどのような仕事かわからないまま応募し、面接で入社したい気持ちを猛アピールした結果、見事採用。以降、高橋縫製ひと筋で、プライベートにおいても、地元・泉州地域名物の「だんじり祭り」で知り合った、長年お付き合いしている彼女ひと筋とのこと。
編集者
いやぁ、いい笑顔していますね!
山本さん
ありがとうございます!
編集者
お若く見えるんですか、おいくつですか?
山本さん
ギリ昭和の1988年生まれです。
編集者
私とひと回りも違う…。最近、こうしたケースが増えてきたんですよね…。毎日が老いとの戦い…(遠い目)。
山本さん
…(沈黙)。…大変ですね(汗)。
編集者
あっ、失礼いたしました。(気を取り直して)では、さっそく、ダクトとは何でしょうか?
山本さん
ダクトは、空調や換気、排煙を目的に設備される気体を運ぶ「管」です。
編集者
現職総理のことですか!?
山本さん
それは、「菅」ですね。ていうか、そのボケは文字だから成立しますけど、声に出したら不成立ですよ。
編集者
また失礼してしまいました。どのような場所に設備されるのですか?
山本さん
オフィスビルや商業施設、一般家屋など、さまざまな建築物内に設備されます。建築業・空調設備、工事用、農業用など用途や製品もさまざまです。あと、保育園や幼稚園にも。
編集者
なるほど、このご時世、換気は重要ですからね。子どもたちの健康を守るためにも。
山本さん
もちろん、建物としての保育園や幼稚園にも設備されますが、園児向けに特化した使い方もあるんですよ。
編集者
園児向けに特化!?幼稚園児だったころを全力で思い出してみます。うーん、あの先生のことが好きになって…幼馴染の悦ちゃんのことも…。
山本さん
話が逸れています(汗)。実は、運動会などの遊技用トンネルなんです。
編集者
あっ、子どもたちが潜り抜けていくヤツ!?
山本さん
そうです、そうです。
編集者
「気体」だけでなく、日本の将来を担う「期待」の星も通すんですね、他にもありますか?
山本さん
欲しがりますね。地元の某ショッピングモールをはじめ、水族館や動物園にも設備されています。
編集者
ギョギョ!お魚さんや動物たちの役にも立っているんですね、素晴らしい!ギョギョ!
山本さん
(鬼スルー)そうそう、東京にある有名な観光スポットでも活躍しています。
編集者
うわー、すごいなぁ。
山本さん
この仕事を始めるまでは、ダクトなんて気にしなかったですが、今はダクトを見かけると「自分が作った!」と密かにうれしくなります。
編集者
うんうん、わかります。ダクト、つくったことないですけど。「このダクト、俺がつくった」なんて彼女に自慢しているんじゃないですか!?
山本さん
してないですよ。ダクトのことをわからない人に言ってもピンと来ず、「??」となるだけのようなので…。
編集者
そういうものなのかもしれませんね。ちなみに、山本さんはダクト製造経験者でしたか?
山本さん
いえ、まったくの未経験で、「ダクト?」という状態からのスタート。入社後約1年間、空調ダクトの内側部分の製造工程に従事しました。
編集者
内側の部分ですか?
山本さん
はい。鉄を機械で折り、糸を間にかませて巻いてつないでいきます。手で機械にセットし、ボタンを押せば巻き上がっていきますが、完全に機械任せとはいかず、人による微調整も必要です。
編集者
機械のスイッチを押せば、それこそ文字通り機械的に同じように出来上がるわけではないんですか?
山本さん
そうなんです。機械に数値を登録すれば常に同じものが出来上がるわけではありません。なかなか言葉で説明するのは難しいのですが、機械の調子が悪ければ、重ねる箇所が微妙にズレたりするので、経験を頼りに、探り探り合わせていく必要があります。
編集者
ボタンを一度押してずっとスムーズに進めばいいですが、なかなかそうもいかないんですね。
山本さん
昨日絶好調でも今日は少し調子が悪い、とかは日常茶飯事です。私たち人間と似ているかもしれません(笑)。
編集者
確かに(笑)。入社以来、内側部分ひと筋ですか?
山本さん
いえ、次にダクトとつなぐボックスを製造するポジションへ異動しました。
編集者
ボックス?
山本さん
ダクトと合体し、空気の合流や分岐、消音など、さまざまな役割を果たすのがボックスです。さまざまな大きさや形状のボックスがあります。
編集者
どのように製造するんですか?
山本さん
図面から長さや角度などを拾い出してはパソコンに入力し、材料である鉄板を折り曲げながら完成形へと近づけていきます。
編集者
そうして完成したボックスとダクトを…
山本さん
合体させて出来上がりです。
編集者
なるほど。ところで、「換気」の重要性が叫ばれている今って、ダクト、とりわけ空調ダクトの重要性も増していますよね?
山本さん
おっしゃる通りです。これからも空調ダクトづくりを通して会社はもちろん、社会にも貢献していきたいです。
編集者
社会の空気を、より良くしていくわけですね!そんな御社の空気は!?
山本さん
人間関係抜群で、風通しも良好!いい空気が流れています。
あとがき
建築物がある限り、なくなることのない空調ダクトは、もともと需要の高い分野です。さらに現在は、感染症防止の観点から、換気の重要性が以前より増しており、空調ダクトの製造・販売を手掛ける同社へのニーズは高まる一方で、厳しい経済情勢下においても安定した仕事量を維持。業績好調による業務拡大のために増員募集する空調ダクトの製造スタッフは、梱包などの軽作業から始め、徐々にダクト切断や仕上げ作業に携わっていくので未経験でも安心です。経験ゼロからからものづくりのプロを目指したい方は応募を検討してみてはいかがでしょうか。
社長やスタッフの生の声、掲載中!
▼高橋縫製の中途採用サイト▼
https://job-gear.net/takahashih/
取材協力:高橋縫製株式会社(http://www.takahashi-housei.com/)
高橋縫製株式会社は、1960年創業。半世紀以上にわたり、各種ダクトの製造・販売を手がけており、同社の熟練の技術者が生み出す高品質な製品は、大型ビル、ショッピングモール、戸建住宅など、さまざまな場所で活躍中です。好調な本業の傍ら、太陽光と水耕栽培にも投資するなど、事業領域の拡大にも注力しています。